文 章
(writings)

つれづれ2003年5月7月 更新記録2003年5月〜9月

散文詩・ソビエト最後の日  大げさな題ですが、印象としても、事実としても、まさにその通りだったのです。生きている内にこのような日が来ようとは、ほんとうに、夢にも思いませんでした。
エッセイ・パンのみにて……?  これは、北海道の某女子大学の図書館報に掲載したものです。前年訪れた、ドイツのミュンヘンにある修道院での体験をもとに書きました。多少修正してあります。
エッセイ・忘れえぬ歌─天安門十四年  天安門5周年にあたり、さる新聞社に依頼されたものの、結局ボツになったものの改稿です。そこでは、もうちょっと、現状と将来の分析といった内容を期待していたようでした。
エッセイ・賢治はホームレス?  北海道の某女子大学の学生たちが出していたミニコミ誌に寄稿したものの改稿です。当時、賢治生誕百年で、その盛り上がりときたら大変でした。「賢治の学校」というのもありましたね。
短篇・第三次世界大戦  見た夢を、そのまま書きました。しかし今読み返すと、文章は内田百閧サのままです。また、どうやら有名な映画「渚にて」の記憶も、夢の中に出たようです。
朝、フェリーボートからクレタ島を初めて見たときの感想  1989年9月28日のこととあります。このフェリーは日本のお古で、「食堂」などと表示がありました。このメモをファイルしたのはMS-DOS時代の「創考」というカード型データベース兼アイデア・プロセッサで、じつに便利なソフトでした。
メーテルリンクの思い出の世界の夢の話  これも夢の話です。短篇草稿にしようと思いましたが、読み返すと、このままでけっこう面白く、余計な手を加えない方がいいと感じられるようになりました。ただ、「大いなる幻影」のジャン・ギャバンのイメージが、どこかにあるようです。
散文詩・「弥勒菩薩 或いは兜率天」  これで400字詰め原稿用紙ちょうど1枚分です。それで、よくこれを、印刷レイアウト調整用に使っていました。MSX(もう知らない人も多いでしょう)を使い始めて以来ですから、これを書いたのも、ずいぶん昔のことになりました。
短篇・願をかけたふたりの男の話  2002年頃に書いたものです。明らかに賢治のイメージがありますが、ずっと皮肉な感じに描写してあります。当時私の中にも、さまざまな感情がないまぜに渦巻いていたのでしょう。なお挿絵はペインターで作成、その後縮小しました。
札幌でのはじめてのピアノフォルテ演奏会を聴いて  これは、新聞の文化欄コラムに載らないかな、という希望を持って書いたのですが、結局投稿も持ち込みもしないうちに、時機を逸してしまいました。きぬのみちは古楽器で演奏されたモーツァルトを愛する者で、自分のこの手で「ピアノフォルテ」に触れることができたというのは、忘れることのできない感動です。ところでこの文章は、フリーCGIプログラムによる整形と呼び出しによるものです。
短篇・F1グランプリ(別題・天安門)  これは、1989年天安門事件のメタファーであると同時に、F1へのオマージュでもあります。ところでこの文章は、はじめてCSSタグ記述を使って、多少見栄えをよくしてみたものです。これに関しては、長谷川豊著『プチリファレンス ホームページ作成Tipテクニック』(秀和システム、2003.1)を参考にしました。
短篇・あるオマージュ─マハーパリニルヴァーナ・スートラより─  これは、もちろん賢治の晩年にその題材を取ったものです。しかしそのモチーフは、仏陀の入滅を描く『大涅槃経』、そしてじつはもうひとつ、隠れモチーフがあるのです。さてそれは何でしょうか。もしあなたが賢治ファンならば、きっとわかるはず(と思います)。1996年ないし97年に書きました。
短篇・ピアノフォルテ  この夢を見たのは、87年か88年か、たしかそれくらいの頃のことでした。きぬのみちはピアノフォルテにはちょっと薀蓄があります。それで、こんな夢を見たのでしょう。細部までそのままです。文体は内田百閧ナす。
エッセイ・NHKスペシャル「新シルクロード 第二集」を観て思ったこと  2005年2月22日の日記に書いた文章を加筆したものです。「新シルクロード」は画面も美しく、ヨーヨー・マの音楽も綺麗です。けれども、一世を風靡した旧「シルクロード」の石坂浩二のナレーションと喜多郎の音楽も、また人口に膾炙した親しみやすいものでした。
短編・白壁の路地にて  「童話同人 ソムニウム」からの移植です。1993年8月13日作成とあります。ずいぶん昔から、マスコミに対して面白からぬ思いを抱いていたことが我ながら可笑しいところです。
散文詩・東欧兵士の夢  「童話同人・ソムニウム」からの移植です。見た夢のことを書いたメールが、そのまま散文詩になっていました。夢のネタは、NHKの名作番組・20世紀の記録に、ほぼ間違いありません。