ボルボ240その13・愛用記録 2011年01月 - 02月

 

●2008年からは、ドライブ記録とメンテナンス記録とを一つにまとめ、逐次的に記録していきます。
●方針としては、まず「
きぬのみち雑記ブログ」に記し、その後にこのコーナーにまとめていきます。

ボルボ240、その他3桁ボルボをお探しならオート・ボルタへ⇒

 

 ボルボ240オンマニ号に乗り始めてから、早くも5年が経過しようとしている。 全走行距離の半分は私が走り、所有権も移転して、いまや名実ともに我が車だ。しかもガレージによる名人芸・職人芸の整備を受けて、ますます好調だ。万が一ぶつかっても「クシャッ」とは絶対にいかないし、いやそれ以前に、無理や無茶な走りはおのずからできない車なので、安心して安全運転に徹することができる。あおられもしないし、相手があきらめてさっさと抜いて行ってくれるところもいい。車内は広く、取り回しはいいし、視界も良好だ。燃費も維持費も、そこそこ許容範囲だ。
 それにこのクルマならば、たとえシティホテルだろうが、リゾートだろうが、ショッピングモールだろうが、ホームセンターだろうが、いや回転寿司だってどこだって、大手を振って横行できるのだ。

 

 
2011年02月05日(火)ボルボ240、12箇月定期点検終了
 
 年が明けてからのボルボ240オンマニ号には、トラブルがいくつか出た。
 その一つはごくマイナーなもので、ルームランプのバルブ切れ。しばらく前から、ドアを開けてもランプが点かないことが多くなっていた。何度か切り替えスイッチを動かすと点くので、接点の接触不良かと疑っていたが、とうとうそれでも点かなくなった。そこでようやく思い至り、ルームランプのカバーを取ってバルブを外してみると、断線している。スタンレーの青い明るめのバルブにしていて、これは府中のスーパー・オートバックスで購入しているので、足を伸ばして買い求め、駐車場で取り付けて試してみると、無事に点灯したので、これは一件落着。ただ、切れたバルブを見ると、両端の接点のところがだいぶん傷んで、溶けたようになっていたので、割合に寿命は短いかもしれない。これで2回交換したような記憶がある。
 二つ目は重大で、ブレーキ警告灯の点灯。通勤の途次、比較的急坂を登っているときに、バチッと点いた。慌てて停止し、エンジンを掛けなおすと消えたが、不安は去らない。もちろん、オート・ボルタに電話する。「ブレーキオイルでしょうかね。タンクの分量を見てください」とのこと。到着後、駐車場でボンネットを開けてチェックすると、液面は下の線、つまりミニマムのラインのところにある。もう一度、オート・ボルタに報告する。「当面は問題ないでしょうが、確かめたほうがいい」とのことで、日をあらためて出向くことにする。その後も、警告灯は点いたり消えたりの繰り返し。坂道になると点くということは、液量とセンサーとの関係かもしれない。
 心配しいしいオート・ボルタにオンマニ号を持ち込み、社長が点検するに、液漏れはないので、パッドの方の問題かもしれないとのこと。重要保安部分でもあり、フルードを継ぎ足せばいいなどというものではないくらいのことは、さすがの私にも分かる。「もしパッド交換となるのならば、いっそこの際、(4月に来る)12箇月定期点検を、前倒しで併せてやってしまいましょう」ということになる。私も、一度で済むなら、その方がいい。五月雨式というのが、外車の場合、一番困るのだ。そのことは、前の740で思い知っている。
 
 ということで、結果としては、
●12箇月定期点検
●ブレーキパッド前後交換
●エンジンオイル交換(これは5000キロごとの通常交換、Valvoline MaxLIFE 10W-40)
●バック・フォグ配線修理(電圧がおかしかったらしい)

 それで、ブレーキ・フルードの量はお咎め無しだから不思議なようだが、そこはガレージの判断を信頼する。
 さらに、WAKO'S ESC(エンジンシールコート)、WAKO'S S-FV(添加剤)を投入。
 ここまでの走行距離は、15万9000キロ。
 
 さて整備も終わり、戻ってきたオンマニ号のインプレッションだが、素晴らしいの一言に尽きる。エンジン音は低く静粛で、タペット音もほとんどしない。いやそれどころか、振動すらしない。いい舗装の道に来ると、車体自体も、ステアリングも、サスペンションも、まったくガタつかない。普通の道でも、実に快適に走る。信頼感が、まるで違っている(これまで信頼感がなかったというのではない。質が違ってしまったということなのだ)。そのかっちりとした仕上がり具合は、あたかもレース用にチューンされたかと思うほどなのだ。ここまで調整されたことは、いまだかつてなかった。
 そこで、あらためて点検整備記録簿を見ると、パワー・ステアリングベルト締付、ステアリング・ギヤ・ボックス締付、サスペンション締付、エグゾースト・パイプ、マフラ締付というところにチェック(T)が入っている。あとの項目はすべて(V)、すなわち「点検良好」だ。
 たったこれだけで、車の挙動が見違えるようになってしまうというのは、只事ではない。
 実は今回から、オート・ボルタでは、指定ガレージを新しくしており、そこの親爺さんは、ポルシェのエンジンすらばらして修理してしまうくらいの職人だというのだ。さもありなんと思った。
 とはいえ、こう書いたからといって、前のガレージ社長を貶めているわけでは断じてないことは明言しておく。ボルボに通暁した素晴らしいプロだし、なによりこの5年間、オンマニ号を最高の状態に保ってくれた。だが、そろそろガレージを閉じようかと考えているらしいということは、私もオート・ボルタ社長から聞いていた。それで社長も、近場に新しい指定工場を探していたら、縁あって見つかったというわけだ。ただ私が言いたいのは、こればかりはどうにも越えようのない名匠の腕前、天賦の才、桁違いの技というのがやはりあるのだな、ということなのだ。
 


番外編:所有権移転
 
 過日、オンマニ号所有権移転手続のため、八王子陸運局・八王子自動車検査登録事務所へと出向いてきた。所有権移転などしてもしなくともいいようなものだ、所有者が関係するのは譲渡や売却や廃車にする時だけで、駐車違反の放置違反金は所有者に請求されるし、とネットで説く向きもあるが、それではなんとなく動機が不純のような気もするし、融通の利かない私としては、やはり決まりはつけておきたかった。
 あらかじめ「登録管理ネットワーク」から送付された必要書類に加えて、当方で用意すべき書式を市役所で取り揃え、八王子陸運局に赴く。かつてここで
ナンバー変更をしたことがあり、行政書士事務所があることを覚えていたので、そこで手続書類の作製を依頼すればいいと考えた。免許書き換えのエッセーでも書いたが、代書屋さんはそのためにあるのだし、それで生計を立てていることは、別に利権などと目くじらを立てるまでもなく、むしろ尊重に値する。それになにより、素人の私などが下手に間違いをして窓口で慳貪に突き返されるストレスを考えれば、はるかにましだ。
 陸運局に到着して、まずいくつか並んだ行政書士事務所のうち、たしかナンバー変更のときに使ったところの扉を開ける。ベテランの男性がすぐに応待してくれて、書類を確認。「陸運局窓口はいま昼休みですので、1時になったら来て下さい、作成済みの書類をそのときお渡しします」とのことで、半時間ほど時間をつぶすことになる。
 ここは昔の「多摩の横山」であって、「滝山城址」の尾根に当たる見晴らしのいいところなのだが、別に遊歩道が整備されているわけでもなく、国道16号線の交通量は繁く、殺風景なばかり。
 ふと陸運局の反対側にある、独立行政法人・自動車検査法人・中央実習センターのレストランに貼られている「どなたでも入れます」というビラに目を引かれる。こういうところは、美味いか最悪か、そのどちらかだ。こんなときにしか働かない私の霊感は、しかし「OK」と示す。覗くと中は無人、私と同時に入った男性と二人のみ。昼時のみ営業、セルフサービスで学食同様、献立も日替わり定食しかない。とはいえ清潔で、すぐに出してくれる。その日のメニューは「豆腐ハンバーグ定食、ご飯・味噌汁つき」、それに小鉢が3種類の中から二皿選べて、〆て650円は、高いのか廉いのか。
 それで問題の味だが、霊感なお誤たず、ボリュームも満点で、ご飯はお椀にてんこ盛り、おかずもきちんとした味付け。考えてみれば、車検実習で汗をかき腹をすかした生徒たちがつめかけるのだから、変に上品な薄味や分量控えめでは駄目だろう。それでも「豆腐ハンバーグ」というところに、やはりメタボ対策のご時勢を感じる。ともかくもこうして、世の中は回っているのだと思う。
 さて満腹して行政書士事務所に戻ると、すでに一件書類はできており、実印を押し、印紙代と手数料を納めて完了。「次はここと、ここへ回ってください。当方はこれで終了です」と親切に指示してくれる。礼を言って事務所を出て、隣の建物に入る。カウンターの籠に書式を「伏せて」出せという、なんともお役所風の合理主義を可笑しく思いながら待つこと数分、処理が済む。次の建物に移動を指示される。連絡通路もなく、いったん外を歩かされるのも、これまたお役所風だ。といっても、30秒もかかりはしない。
 さて最終行程となったが、若い男性職員がまだ新米なのか、書類を繰る手つきも危なっかしく、あきらかに焦っているのがわかる。隣のベテラン女性職員に「○○は……でしょ、あわてずに」と指図されているのが気の毒で、後ろのテーブルの資料などを見ているうちにそれでもできたようで、新しい車検証その他の書類を渡され、無事にすべての手続は終了した。
 外に出ると、駐車場の向こうには、午後の車検のラインの順番を待つ車が行列していた。
 これで、ボルボ240オンマニ号の所有者と使用者は、首尾よく、ともに私きぬのみちとなったわけだった。
 


この後、私たちにとって決して忘れることのできない、

あの忌まわしい3月11日が来たのです。

このページはここで閉じます。下の next をクリックしてください。


 


ボルボ240、その他3桁ボルボをお探しならオート・ボルタへ⇒