文鳥アルバム・雛編

 最初にわが家に来たばかりのころのクロとシロです。水浴びをようやく覚えたばかりで、いましも浴びた直後なので、このように濡れそぼってやや貧相に見えています。
 まだまだ雛の感じで、色が灰色のままはっきりしていません。頬の白いところも、おぼろげです。左のクロの方が大きい感じですが、じっさいはシロの方が大柄です。
 シロが臆病なのはこのころから変らず、ちょっとびくつくと、いつもこうして頭を下げて身構えます。もともと頭が丸いため、よけいに平たく見えます。
 この理由は、クロは早いうちから人間の手で育てられたのに、シロは比較的遅くまで母鳥と一緒にいたからだ、と、妻は聞いているそうです。
 周りのタオルは、餌が散らばらないためのものです。
 家に来たときの鳥篭は小さかったので、すぐに新しい鳥篭を買いに行きました。竹籠にしようかな、とも思いましたが、根津の中島小鳥店でちらっと見たら、台湾製でひどく高価なので(後でホームセンターのペットショップで、もっと廉いのがあるのを知った)、結局オーソドックスな金篭にしました。
 個別に呼ぶときは、「クロ」「シロ」ですが、集合名詞としては、「ピーちゃん」(これもオーソドックス)、ときには「ピンチョロ」となります。きぬのみちはもっとあっさり、「バカ」ないし「バカども」と呼称するときもありますが、そう呼ばれたときは、さすがに憤激した表情を見せます。
 クロはすぐ自分の名を覚えましたが、シロはいまだにわかっていない、と思われます。「声がした」ぐらいの感じでしょうか。