MAGNA GRAECIA

 これは、いちおうギリシア重装歩兵のつもりですが、ギリシア本土というよりは、むしろマーグナ・グラエキア(大ギリシア)、つまりシシリアのギリシア植民市出身兵か、さもなくばエトルリア戦士といった風になってしまいました。
 というのも、最初に兜をアカイア式の、しかも頬当を撥ね上げるスタイルに描いてしまったからで、そうなると下はいわゆるマッスル・クィラス(青銅製腹筋打出し式胴鎧)のしかも騎兵型(下半分を乗馬に便利なようにカットしてある)として、さらにその下にプテルゲース(「羽」の意、肩と下腹部を被う下がり)のついたリネン・クィラス(麻製胴鎧)をつけざるを得ません。しかもその下の服は、うっかりして、エトルリア風のトゥニカとギリシア風のキトンの混合のような、じつに変なものになっています。青銅製の脛当てとサンダルはギリシア風です。手首にはケルト伝来の捩り腕輪(トルク)をはめています。時代は紀元前4世紀前半、といったところでしょうか。

 紙にボールペン描きしたものを取り込み、Adobe PhotoDeluxe で加工しました。大理石浮彫風にしたかったのですが、うまくいきませんでした。