結婚式に列席した。 私がいつもお世話になっている、鍼の先生のお嬢さんの結婚式だった。 式はチャペルでカトリック式に行なったが、パンフレットにあった「恋愛でも見合いでも、神が引き合わせたものと考えるのです」ということばを見ていて、なぜだか涙が流れそうになった。一瞬の感動というか。なにとはなくありがたい、という気がして、チャペル全体に神の力がはたらいていてありがたいな、と思ったのだ。これをし、「気が弱くなった」と片づけるのだろうか。スピリチュアルに傾かないでおこう、と思う際は、そうなのだろうな。 ともかく、結婚式で涙を流すとは思わなかった。 披露宴はなごやか。「新郎の会社の同僚」とか「新婦の学校時代の友人」とかの、例によって例の如くの騒ぎがなかったのできわめて良かった。 特筆すべきは、大鵬親方だ。 先生が角界の治療に携わっておられるので、大鵬親方が列席しているのだ。 大鵬といえば、「大鵬、長嶋、玉子焼」のあの大鵬ですぞ。 あの日本一の大横綱大鵬さんが、私と同テーブル、正面に座っておられるのだ。 お話をしました。日本の文化力の衰退について歎いておられた。 話をしていただけて光栄です。一生のうち、もうないでしょう。
人生凸凹だ。涙も出れば、大鵬さんにも会える。 いつになったら、なにごとにも、「ありがたい」という心持ちに辿りつけるのだろうな。 先生、お嬢さん、おめでとうございます。
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No.65
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